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副作用・有害事象

副作用・有害事象

下痢への対処法

下痢は、便の水分量が多く、水または粥状の便を大量に排泄することをいいます。
使用される抗がん薬によっては、消化管の動きを活発にし、細胞分裂が活発な消化器粘膜に作用して下痢が起こる場合があります。

1)下痢の種類、原因

①早期性下痢(コリン作動性下痢)
・数時間以内に起こります。
・抗がん薬の作用で、消化管の副交感神経の働きが良くなり、腸の動きが活発になります。
②遅発性下痢(腸管粘膜障害下痢)
・数日~10日後に起こります。
・抗がん薬、またはその代謝産物により、腸粘膜が障害されて起こります。

2)下痢への対処方法

●食事の工夫
①お腹の調子の良い時に消化の良いものを中心に選びましょう。
②刺激になるものは避けましょう
③食事の量を控えめにしましょう
④飲食物は温度の調節をして摂取しましょう。冷たいものは避けましょう
⑤下痢は脱水症状を引き起こす可能性もあります。イオン飲料、ジュース、スープ類で水分補給を心がけましょう。
⑥整腸作用のある食品を取り入れてみましょう。
・乳酸菌飲料 ヨーグルト
⑦ガスの発生しやすい食品は避けましょう。
・ビール 炭酸飲料 イモ類 豆類 きのこ類
 
※ 消化の良い食事
・ごはん、おかゆ、食パン、麺類、脂肪の少ない肉(鳥のささみ、胸肉)
・脂肪の少ない魚(たら、鮭、カジキ、鯛、はんぺん等)
・豆腐、卵、ジャガイモ、里芋、長芋
・線維の少ない野菜(大根、ニンジン、カブ、玉葱、白菜、ナス、ホウレンソウ等)
 
※ 避けた方が良い食事
・香辛料の強いもの 濃すぎる味付けの料理 脂肪の多い食品
・食物繊維の多すぎるもの
<具体例>
 おから、ゴボウ、納豆などの豆類、サツマイモ、冷たい牛乳、アルコール、
 コーヒー、炭酸飲料
 
● 肛門周囲の清潔につとめましょう。

  • ① 可能なら排便後には毎回洗浄し、肛門周囲の清潔に努めましょう。
  • ② 頻回の下痢で肛門に痛みがあるときは主治医に相談してください。

 
☆1日に何度も下痢が続く場合、あるいは差し込むような腹痛がある場合には担当医と相談してください。下痢止めなどが処方されます。
 
☆ 下痢の予防には、胃腸の働きを整えるために十分に栄養をとり適度な運動が必要です。ただし、
・下痢が起きている場合は安静にし、お腹を温め、体を冷やさないようにしましょう。
・夏場は室内でも冷房の冷気が体に直接当たらないようにし、ショールやひざ掛け、カーディガンを持ち歩くようにしましょう。

下痢への対処法【印刷用PDF】

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